2008年4月 1日 (火)

全てが終わった!

Img_6191_2 昨日,今日の2日間で行われた帰国報告の行事が全て終わりました。派遣前研修で一緒だった見覚えのある仲間とも再会して互いに無事の帰国を喜び合いました。しかし2年間に3人のSVが夫々の任地で強盗,病気,交通事故によって尊い命を落としています。”仕事は完遂出来なくても元気で無事に帰って来ることが一番の成果”と言われて任地へ赴いた故人やご家族の心中を察すると手放しには喜べません。慎んで3人のご冥福をお祈りします。

帰国手続きを終えて外務大臣からの感謝状が授与されましたが、自分としては逆に海外でのボランティア活動と言う貴重な体験をさせてもらえたことに感謝しています。そして大した貢献は出来なかったのですが、この体験で得たものを今後何らかの形で社会に還元していくことが大事だと考えています。

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このブログ「コスタリカ奮闘記」は今日を以て更新を終えることにしました。留守を守る家族や友人,知人に近況を知らせる目的で始めた拙い私記ですが、今日まで飽きずに読んで下さった沢山の方々に感謝しています。暫くはこのまま公開を続けますが、何れ折を見て加筆修正のうえ1冊の本に纏めようと考えています。           自然豊かな国 ”コスタリカ” に足跡を残した証として。。。

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2008年3月30日 (日)

まとめて帰国報告

Img_6155p 26日に2年間住み慣れたマンションを引き払って空港近くのホテルに移りました。オーナーが住んでいた部屋をそのまま借りたのですが、スペイン人の奥さんが選んだセンスの良いインテリアに囲まれて快適な生活が出来ました。事業家でお金持ちなので明け渡した部屋もセイジを信用しているからとチェックもせず、然も親切にマイカーでホテルまで送ってくれました。良いオーナーに巡り会えたことを感謝しています。サンホセに住む予定の新SVが居たら是非お奨めしたい物件です。

Img_6166p コスタリカ最後の夜はアルゼンチン料理レストラン”La Esquina de Buenos Aires”でステーキを食べてきました。此処は大変人気があるレストランで過去に2回予約無しで断られたことがあったので、帰国するまでに是非1度は行きたかった所です。メニューを見ると500gとか600gのステーキがありましたが全部1人前ですよ!さすがに敬遠してサーロインと焼きトマト,ポテトフライの盛り合わせ皿を注文しましたが、アルゼンチン牛の肉は軟らかくてジューシーでマッシュルームのソーストと良く合っていてとても美味しかったです。店を出ると10人近い客がテーブルが空くのを待っていました。凄い人気のレストランですが、何故か地球の歩き方には載っていません。

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27日にサンホセを発って乗り継ぎ地のヒューストンでは空港近くのシェラトンホテルに泊まりました。窓からは空港が見渡せましたが、滑走路の灯りが夜景に映えてとても綺麗でした。翌朝は空港にあるお気に入りのシーフードバーで生ガキと地ビールで朝食(?)を摂りましたが、10時45分発のフライトが機材整備で4時間も遅れたので結局この日は時間潰しに2回も行ってしまいました。余談ですがホテルから成田までは女優の麻生祐未が一緒でした。帰国してから分かったのですが、彼女はテレビ東京の旅行番組「地球街道」のロケでコスタリカに行っていたそうです。声を掛ければ良かったと残念に思いました。成田から立川まではリムジンバスで,立川からは迎えに来てくれた娘のマイカーで夜10時過ぎに帰宅しましたが、来週もJICA本部への帰国報告や健康診断などの日程が残っています。

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2008年3月25日 (火)

挨拶回り

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Img_6126s 出国を3日後に控えて朝から挨拶回りをしました。JICA駐在員事務所はサンホセ市東部のサンペドロ地区にある3階建てビルの3階部分を占有していますが、他の1階,2階の入居者は全部歯科の開業医です。看板の右隅の青い部分にJICAと書かれていますが、目立たないのでウッカリすると見過ごしてしまいます。事務所では所長を始めお世話になった調整員や現地スタッフ一人ひとりにお別れの挨拶をしましたが、2年間本当にお世話になりました。有難うございました。

プラネタリウム館ではC/Pのパエス博士と館長のタリアシュビリ女史が待っていてくれました。JICA宛てに書かれた自分への感謝の文書を受取り、今後も出来るだけ支援を続けることとカロリーナの留学申請についての注意点を話して分かれの挨拶を交わしました。彼らは授業が有るので直ぐに大学へ向かいましたが、その後でアニータとカロリーナが用意していたカードを手渡しに来てくれました。日本語で一生懸命に書いてくれたのでしょうが、今回は良く書けていたので Perfecto!(完璧!)と言ったら大喜びしていました。流石に熱いものが込みあげてきましたが涙だけは何とか踏みとどまりました。会うは分かれの始まりとは言うものの、この日が来ればやはり感傷的になってしまいます。プラネタリウム館の皆さん、2年間一緒に仕事が出来て楽しかったです。有難うございました。

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2008年3月21日 (金)

プラネタリウム館の3人娘

Img_6109 昨日、プラネタリウム館でアルバイトをしている3人の女学生が訪ねて来ました。着任当初から自分に一番懐いてくれて親しくしていた娘たちです。左のアニータは今年UCRの物理学部を卒業して就職活動中ですが、今までと同じ研究室に残って助手を務めるようです。一番年長ですがお茶目なところがあって面白い娘です。中央のナンシーは落ち着いた礼儀正しい娘で、昨年末には自宅に呼んでくれて家族と一緒にカーニバルを観ました。右のカロリーナは一番若くて可愛らしく、何時もセイジ!セイジ!と言って話しかけてきます。来春に卒業しますが、卒業後は自分の影響らしく日本で電波天文学の勉強を続けたいと言っています。文部科学省の国費留学制度に大使館推薦枠があって、コスタリカからは毎年3人(応募者は20人くらい)が派遣されています。彼女を大使館へ連れて行って書記官から募集要項や申請手続きの説明を受けてきたので、一生懸命受験勉強をして選抜試験に合格するよう励ましています。早速UCRの日本語教室に入ったので、教師として派遣されている隊員の美幸さんにも面倒をみてくれるように話しました。

Img_6114 3人からワインを贈られましたが、何とラベルに自分の名前が書かれています。プレゼント用に販売店が名入れサービスをするそうです。カロリーナが習いたての平仮名で上手に書いていますが、”もちすき”ではなく”もちづき”が正しいから90点と言ったら残念がっていました。それから俄かに日本語教室が始まったのは言うまでもありません。”con cariño(愛を込めて)”と3人の名前もプリントされているので重いですが記念に持帰ろうと思っています。日本でカロリーナに会えると嬉しいのですが。。。頑張ってね!

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2008年3月20日 (木)

キャノピー初体験

Cimg0112 奈美さんの居るラ・ボンバ村から更に数キロの所に観光用の施設があって、キャノピー,乗馬,トレッキング,ラフティング等を楽しめます。キャノピーはジャングルに生えている大木の間100~数100mの間隔で張られたワイヤロープに滑車を掛けて豪快に滑り渡る、コスタリカでは観光客に最も人気のあるアクティビティーです。川や谷を挟んで地上数10m(100m超もある)もの高いところを重力だけで一気に滑り渡るスピード感(時速30~40Km)と爽快感が売りです。自分は高所恐怖症なので今までは敬遠してきたのですが、帰国を前にして最後の機会だったので思い切ってトライしてきました。この施設の経営者は奈美さんと親しいし、彼女が一緒だったのでミットモナイ姿は見せられません。

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安全には最大限の配慮がされていますが、万一の時は責任を問わないと言う念書にサインしてからインストラクターがハーネスを装着してくれて滑る際の注意事項を説明してくれます。インストラクターは2人一組で一人はスタート前に滑車の装備と安全の確認を、もう一人は先回りして停まる時に補助してくれます。滑る時は独りですが途中で停まってしまっても直ぐに助けに来てくれるので安心です。右手にはめた皮手袋をロープに掛けて姿勢とスピードを調節しながら此処では8本のロープを順番に滑ってロッジに戻りますが、3本目くらいからは恐怖心が消えて周囲の景色を眺める余裕が出てきます。カリブ海も眺められて終わってみると病み付きになりそうなくらい楽しかったので、もっと早くに体験すれば良かったとチョッと後悔しています。

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奈美さんの任地訪問

帰国前に一度は行くと約束していた奈美さんの任地”ラ・ボンバ”を訪問しました。カリブ海側の港町リモンから更にバスで30分ほどの所にある人口500人の小さな村落です。この村で彼女は起業によって村を活性化して村民に働く場を提供し、収入源を作り出し、生活レベルを嵩上げするために精力的に活動しています。彼女が今手掛けているのはパン屋と洋服屋の営業を軌道に乗せることですが、その他にも自然染料で染めた布地を使ったバッグや古い雨傘の布地を再利用したエコ買物バッグ作りにも取組んでいます。何ごとにも前向きに取組んで直ぐに行動に移す物怖じしない積極性は素晴らしいと思います。

Img_6101 Img_6058左の写真は彼女がホームステイしている家です。コスタリカの田舎では一般的な建物ですが、広い敷地内にはバナナ,パイナップル,レモン,プラタノ(野菜バナナ),グァナバナなどの果物が沢山植えられていて食材の一部になっています。村の中を一緒に散歩していると、行き交う人たちは大人も子供もナミ!,ナミ!と親しげに声を掛けてきて、彼女がこの村に溶け込んで村民からも大きな期待を寄せられている様子が伝わってきました。不自由な生活だとは思いますが残り9ヶ月の任期を頑張って欲しいと思いました。

Img_6036 Cimg0103 今はカリブ海クルーズの最盛期なのでリモン港には日替わりで豪華客船が入港します。寒い冬を避けてアメリカ人の老夫婦(年金生活者?)がマイアミを起点に優雅な船旅を楽しむのだそうです。入港しても殆んどの船が1日停泊するだけで直ぐに出港してしまうので乗客は慌ただしく近くの観光地を巡ることしか出来ません。観光はオマケで優雅でユッタリした時間を過ごすのが船旅の目的なのでしょうね。プンタレナス港では空振りで船を見られなかったのですが、今回はユックリと、然も2日で3隻の豪華客船を見ることが出来ました。見るだけでなく一度は乗ってみたいと思うのですが、先立つものが半端な額ではないので叶わぬ夢で終わりそうです。

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2008年3月17日 (月)

住み慣れた場所

Mapa_casa_name 2年間住んだ所を地図で説明しますので、画像をクリックして大きくしてご覧下さい。右下の自宅から右上のプラネタリウム館までは距離にして約2Kmありますが毎日徒歩で25分掛けて通勤しました。青い線で通勤路を示しています。赤い屋根の家が目立ちますが、当地ではトタン屋根が一般的で錆び止め塗装の色です。ブロック積みの安普請(ゴメンナサイ)の家が多いので重い瓦屋根ですと地震の際に簡単に倒壊してしまうので軽くする意味も有るようです。自宅左の緑地がサンホセ市とクリダバ市の境になりますが、写真で分かるように自宅周辺は大きな敷地の高級住宅が整然と立ち並んでいます。ショッピングセンターやJICA事務所にも近くて便利で安全な地域なので、4月には隊員宿舎(SEDE)も自宅近くに引っ越してくる予定です。こんな所でも住めば都ですが、間もなく帰国するとなると一抹の寂しさは隠せません。

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2008年3月16日 (日)

送別会と表敬訪問

今までに5回ほど先任SVの送別会を行いましたが、今回はいよいよ自分らの番になりました。サンホセ中心街の中華レストラン”Don Wang”で15人が大きな円卓を囲みながらの昼食会でしたが、市内では有名な店で雰囲気も良く料理の質や量も今までの中華では一番良かったです。事務所の高橋所長の発声で乾杯したあと、1時間半ほどの食事時間は同期の仲間や後任SVさんたちとの和やかで楽しい歓談が続きました。2年前に歓迎会をして頂いた時の記憶が未だ鮮明に残っているのにもう送別会ですから月日の経つのは本当に早いものですね。今月26日には新しく4人のSVが着任しますが、これからも毎回このような光景が繰り返されることでしょう。       Te lo agradezco mucho a todos compañeros.

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送別会の後は帰国前の恒例になっている駐コスタリカ日本国大使への表敬訪問が行われました。山口大使は昨年秋に着任したのですが、天皇誕生日祝賀パーティーで一度お会いしているので気軽にお話しが出来ます。自分らSV4人と協力隊員の由布子さんが夫々2年間の活動報告をして最後に記念写真に納まりました。

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2008年3月15日 (土)

長~い一日でした!

今日でSVとしての公式行事が全て終わりました。午前中は同期4人の帰国報告会,午後は昼食を兼ねた送別会が開催され、その後は大使館への表敬訪問が続きました。未だ出国までには2週間近くありますが、来週はセマナサンタ(イースター・復活祭)なのでコスタリカ中がお祭り騒ぎで殆んどの会社が休みになります。因みにこの期間中はアルコール類は一切買えませんしレストランでも飲めませんから酒好きは今のうちにセッセと買い溜めしています。自分は前半は仲良しの奈美さんが派遣されているカリブ海側の港町リモンへ最後の一泊旅行に出掛ける予定ですが、後半はたぶん部屋の掃除,後片付けや荷造りで忙しくなることと思います。

帰国報告会は一人30分の持ち時間で過去2年間に亘る活動状況や成果を発表します。自分たち自身のケジメであると同時に、後任SVたちへ仕事の進め方や問題解決の方策などを伝えるためでもあります。しかしSVは夫々異なる分野の専門家ですから、他人の仕事の内容は難しくてなかなか理解出来ないと言うのが正直な感想でしょう。発表はパワーポイントを使って行うのですが、現役を離れて6年近くなるので使い方を思い出しながら1週間もパソコンと格闘してしまいました。内容的には十分とは言えませんが何とか様にはなったと思います(自己満足)。

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Img_5998p_2 発表会とは別に最終報告書の提出と支給されていた経費の精算も済んだので漸く肩の荷が下りてスッキリしました。送別会と大使館訪問は日を改めて書くことにします。

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2008年3月10日 (月)

送別会 Part-3

Img_5962 昨日は送別会のダブルヘッダーでした。夜はコスタリカに40年以上も住んでいて”カツコトラベル”と言う旅行社を経営している北条さんが自分ら同期3人のために開いてくれました。場所はフィリピン人が経営している日本料理店さいさきでした。彼女は新宿の母ならぬコスタリカの母としてバックパッカーや協力隊員たちの強い味方です。自分らが旅行の手配をお願いすると利益抜きでやってくれますし、若い隊員たちの相談事や悩み事も親身になって聞いてくれます。家を買わずにアパートに住んでいますが、それは何時かは日本に帰国するすることを考えているからだそうです。長く外国に住んでいても自分が日本人であること,自分の祖国は日本であることを常に意識していると話していました。未だまだ元気で頑張ってほしいものです。

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